一人旅の記録

一人旅の様子を記録します。

2019 一人旅 in フランス。8

2019.5.2.Thu
フランス旅行3日目。

今日は、今回の旅行の1番の目的である、世界遺産モンサンミシェル」への1泊ツアーへ行く。「モンサンミシェル」は、私がどうしても行ってみたかった場所だ。
私はTBSの「世界遺産」という番組が大好きで昔からよく見ていた。だから世界中の色々な世界遺産に行ってみたと前から思っていた。

今回は、そのモンサンミシェルへの1泊旅行がセットになったツアーを申し込んだ。そのツアーは日本の会社が運営しており、目的地まで団体バスで移動できるから安心だ。

7:20 「ギャラリーラファイエット(ショッピングセンター)」集合だったので、6:00ごろ起床し、6:30ごろホテルを出発した。
今日は地下鉄に乗って、集合場所へ行くことにした。

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パリのメトロ。薄暗くて怖い

今日は昨日とは違い平日。出勤するであろう人が地下鉄に乗っていた。しかし、パリの地下鉄は、電気が暗く、雰囲気も重く、なんだか怖い。

日本の電車だったら目にするであろうフレッシュな学生とかはいない。そもそも制服がないから、誰が高校生なのかとかが分からない。それどころか、フランス滞在中、スーツ姿の人もほとんど見かけなかった気がする。
そう、フランスでは制服というものをほとんど見かけなかった。むしろこれが世界的には標準で、中学・高校・社会人になるまで決められた服装をするという日本の文化の方がが珍しいのかもしれない。

スリに合わないようにリュックを前に抱え、最大限の警戒をして地下鉄を降りた。パリのエスカレーターは、東京とは逆で、歩く人が左、止まる人が右側だった。

集合場所に着くと、大型の黒いベンツのバスが6台泊まっていた。大型連休ということもあり、通常より利用者が多いようだ。係員も客も全員日本人でとても安堵した。今日ほど、日本語が通じることが嬉しかったことはない。

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集合場所の“ギャラリー・ラファイエット

 

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ベンツの大型バス


バスという安全な場所に乗り込むと、そこはもう日本だった。日本人だけの空間。ここがフランスということを忘れるような気がした。日本から観光バスでここまで来たような感覚だった。

そして、安心な旅が始まった。車窓をじっくりと見つめる。
セーヌ川沿いには、多くの船が停まっていた。これらは「ペニッシュ」と呼ばれる船で、もともと運搬用に使用されていた船を家に改装し、船上生活をしている人が多くいるそうだ。また住居として以外にも、レストランやバーに改装された船もたくさん停まっているらしい。
パリのアパルトマンの価格が高騰したこともあり、どんどんと人気が上がっていったそうだが、維持費や停船料、固定資産税、住民税、保険料も家と同様にかかるらしく、現在は簡単にペニッシュが手に入れられるわけではないようだ。

使用しなくなったものの再利用の仕方とか、とても賢いなあと思った。
文化の違いはおもしろく、とても興味深い。

パリの街並が続いてトンネルを超えるとすぐに、自然豊かな景色が広がって行った。パリは狭い街なので、10kmも走ればすぐに森になるとのことだ。そのはっきりとした境目には驚いた。

どこまでも続く広い畑の風景が広がった。日本の特に山国に住んでいる私は、地平線や水平線を見慣れていない。遥か遠くまで見える景色がとても美しかった。


畑の中には菜の花畑があり、一面がまっ黄色に。とても綺麗で感動した。

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一面の菜の花畑


また、牛やヤギや羊が放し飼いで飼われている風景を目にした。とてものどかだった。日本では放牧は見たことがない。牛舎や豚舎に飼われる家畜がほとんどだろう。放牧される家畜は、のびのびしていて、とても幸せそうに見えた。
同じ食べられる運命だとしても、私がヤギだったら、フランスで飼われたい、そう思った。

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家畜は放牧されている


1時間半ほど走ったあたりで、ノルマンディの小さな村でトイレ休憩となった。この村は、とてもかわいくまさにおとぎ話の世界。花壇にはきれいな花が咲いていたり、教会もあった。

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まるでおとぎ話の世界


私は朝食を食べていなかったので、一件のパン屋さんで「パン・オ・ショコラ(Pain au chocolat)」を買った。日本でもメジャーなパンだが、フランスが本場。とても美味しかった。


そこからモンサンミシェルまで2時間半ほどかかる。道中の景色が美しくてずっと眺めていた。雲がの位置が低く、絵画のようだった。

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絵画のような雲


永遠と高速道路を走ると、モンサンミシェルが視界に入る距離に近づいたとガイドさんがアナウンスしてくれた。私も右手に目をやると、遠くの方にモンサンミシェルが!ざわつく車内。そのときの感動は忘れられない。

「どれほど、日本から遠いのか。よくここまで来たな、私は。今日本は何時だろう?」そんなことを考えていた。今まさに現実に、憧れていた場所に来たんだ!という感慨深い思いに包まれた。
海外旅行が当たり前の現代じゃ、大げさかもしれないけれど、私はその大きな喜びと感動を声を大にして言いたい。私にとっては、人生でベスト3に入る感動だった。

どんどんとモンサンミシェルが近づき、ついにバスの降車地点の駐車場に到着した。

パリとは違いとてものどかな雰囲気で、私には合っていた。田舎者の私は、パリよりも郊外のフランスの雰囲気の方が好きだ。パリは混沌としていて落ち着かなかった。

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カラフルな牛がお出迎え


今日泊まる宿が駐車場の目の前にあったので、早速荷物を預けることにした。

フロントのお姉さんが笑顔で出迎えてくれた。
宿泊のバウチャーを見せ、荷物を預かってもらえますか?と訪ねると快く了承してくれた。フロントの周りには、宿泊客のスーツケースなどの荷物が雑多に置かれていた。
「え~と…ここでいいのかな?」と迷っていると、「うん、荷物はご覧の通りよ(笑)」とアバウトに置かれた荷物を指し、失笑していた。「適当に置いといて大丈夫よ。」と言われたので、そこに荷物をおいてモンサンミシェル観光へ出発した。

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本日の宿。“Hotel Gabriel(ホテル・ガブリエル)”

ホテルのある対岸からモンサンミシェルまで、徒歩で10分ぐらい。無料シャトルバスも通っていたが、せっかくなので歩いていくことにした。


少し歩くと、モンサンミシェルが見える橋があった。
遠くから見ても圧倒的存在感のモンサンミシェル

まるでラピュタに辿り着いたような気持ちだった。

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夢のような時間


また歩き出すと、今度は反対側から馬車がやってきた。「なんということでしょう!!」映画でしか見たことのない馬車がカッポカッポと音をたててやってきた。
とても風情があり、感動した。

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初めて見た馬車


海沿いということもあり、風が強く冷たかった。
たくさんの観光客が訪れて、色んな言語が飛び交っていた。
私は美しい空とお城の景色を眺めながら、ゆっくりと夢のような散歩を楽しんだ。

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遠くからの眺めも最高


次第にモンサンミシェルが近づいてきて、いよいよ目の前に着いた。
おお!これが夢にまでみたモンサンミシェルか~、と感動する。

ずっと夢を見ているような、そんな気持ちだった。 

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ついにモンサンミシェルが目の前に