一人旅の記録

一人旅の様子を記録します。

2019 一人旅 in フランス。5

2019.5.1 Wed
フランス旅行2日目。


ハノイ〜パリ
23:15 ハノイ発 パリ・シャルルドゴール空港行きの便に搭乗する。
東京〜ハノイまでは、日本人観光客が多かったので安心だったが
パリ行きの便を待つ人たちの多くが、フランス人と思われる人たちに変わり急に不安になる。
「やばいよ、やばいよ。」と心の中で叫ぶ。
フランス語はおろか英語もろくに話せないのに、一人で行くという無謀な旅。
現地に着いたら、まずはタクシーでホテルへ行こう、などと頭の中でシュミレーションをする。

そして、2回目のフライト。座席は窓側を選んでみた。が、これが大失敗だったと思い知らされる。私は、電車でもバスでもとにかく窓側派で、景色を見ながらじゃないと楽しめない。ハノイまでは通路側だったので、窓側を選んでみた。
3列シートの1番右側で、お隣は紳士的な細身のフランス人男性(多分)。その隣はその男性の母親?か奥さんの大柄な女性だった。人当たりは良さそうだったので安心した。

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ハノイ〜パリまでの座席


しかし一つ問題が。リクライニングを倒そうと思ったら、これがどうやっても倒れない。力の加減なのか故障なのか分からないが、倒れない。あまりジタバタするのも良くないと思い、あきらめた。これから12時間ほぼ垂直で過ごさなければならないという地獄。
そして、映画を観ようと思ったら、ヘッドセットが片方壊れていて、片耳からしか音が聞こえず、あまり何を言っているか分からない。「万引き家族」を観たが、ほとんどセリフがはっきり聞こえず、勘で想像しながら観た。
そして、座席の位置。3列シートの窓側は、やはりトイレに行くのが億劫になる。狭い通路をちょっとすいませんと言って通り抜けるのが面倒になる。だからとりあえずもうちょっと我慢しようの連続で、パリまで一度もトイレに行かず過ごしてしまった。
「リクライニングが倒れない・ヘッドセットが壊れている・トイレに行きづらい」という3重苦。もはや地獄。CAさんに文句を言おうにも遠いし、日本人ではないし、もう大人しくすることに決めた。

機内食は2回出て来た。時間帯は夜中だが、機内食が出て来たらやはり食べたいので、何食を食べているのかよく分からなかったが、食べた。食事の内容も変わり、今度は洋食かベトナム料理がメインとなった。オムレツとソーセージ、ヨーグルトなどが出て来て、食器も割り箸から、プラスチック製のナイフとフォークに変わった。
そこで驚いたのは、こんな機内食の料理にも、隣のフランス人男性はナイフとフォークを使用して食べていたこと。私は、フォークのみで食事していたが、マナーの低い人間だと思われているのではないかと思い、少し恥ずかしくなった。

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洋食に変わった機内食

 

機内食を済ませ、良く眠れないが寝た。
とても苦痛な時間だったが、窓から見た夜明けの地平線の景色は忘れられない。
どこまでも続くユーラシア大陸の地平線と、オレンジと青のグラデーションが、まるで宇宙にいるようで、とても印象的だった。

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美しいグラデーションの地平線


7:00 パリ到着
そんなこんなで12時間が過ぎ、ようやくパリへ到着した。
感動するかと思いきや、私は12時間トイレを我慢していたため、到着した時の気持ちは「とにかくトイレ行きたい!!!」だった。勿体ないことをした。
着いた時刻は、現地時間でam 7:00。朝もやがかかっていた。

飛行機を降り、とにかくまずトイレへ向かった。
そしてトイレへ入るのだが、まあなんというハイカラなトイレでしょう!ドアの色はピンクと赤を使用していて、とてもキュートな色使い。日本の公共トイレではまず有り得ない配色。そして、手洗い場は中央に向かって勾配がついており、そこに自然と水が流れて行くシステム。「おー見たことないぞ!さすがフランス!デザインに洗練さを感じるぜ!」と異国の雰囲気を感じ感動した。


そして、スッキリしたところで、やっと落ちついてシャルルドゴール空港の雰囲気を味わう。至る所に、アートポスターが飾られていて、ステキだな〜と思った。

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パリ・シャルルドゴール空港へ無事到着


そして、入国審査などを済ませ、荷物を受け取ろうと外に出ると、たくさんの送迎の外国人がこちらを見ている。多種多様な人種の人に見られると異様な圧を感じて、怖かった。私は迎えがいないので、そこをスルーし荷物を受け取り一段落。

さて、どうしようか。とりあえずこの荷物を預けるためにホテルへ行かないといけない。しかし送迎サービスは頼んでいない。電車やバスは怖い。ということで、タクシーを使用することにした。行き先の住所をメモに写す。フランスのタクシー会社は公式なものしかないというので安心だ。
タクシー乗り場へ向かうと、制服を着た女性が「Bonjour Madame!(ボンジュール マダム!)」といって出迎えてくれた。「マダム?この私が?!」と、その響きの優雅さに嬉しくなった。

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タクシー乗り場へ。女性スタッフが案内してくれた。


日本では「マダム」のような女性の呼び方はない。若い女性は「お姉さん」なのに、年齢を重ねた途端、「おばさん」という呼び名に変わる。そして、この呼び方には尊敬の念が感じられない。むしろ蔑称のように感じる。もっと良い呼び方が生まれてほしいものだ。などと考えるまでに至った。

そしてタクシーの運転手さんに行き先の書いたメモを渡した。ガタイのいい男性で愛想もなく少し怖かった。言葉は通じないので、無言で過ごす。ラジオの音声だけが鳴り響く。それでも、窓からパリの町並みが見えて来て、興奮する。「おお〜!パリや〜!ここは外国や〜!すごい!私、一人でここまで来たんだ!!」と嬉しくなった。

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タクシーから見たパリの車窓


そして、今日の宿に無事に到着した。支払いはカードで済ませた。

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今日の宿。“Adagio Access Paris Clichy”


まずは、荷物を預ける。ホテルへ入ると、フロントのお姉さんが笑顔で接してくれた。
宿泊のバウチャーを見せ、カタコトの英語で「Can I keep my baggage until check in?(チェックインまで、荷物を預かってもらえますか?)」と言うと、快く荷物を預かってくれた。引換券を受け取り、身軽になった私は、いざパリ観光へ。

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ホテル近くの街並。パリっぽい景色に感動。


しかし失敗だと思ったのは、到着時間。現地の朝7:00に着いたため、ホテルへチェックインが出来ない。昨日、自宅を出発してからここへ着くまで横になって寝ていないから疲れている。ぶっ通しで観光するのは、ややしんどかった。次回以降は、到着日にそのままホテルへ入れるような時間帯にしようと思った。

part.6へつづく。